お酒の飲み方にもいろいろありますが、肉体的に精神的にどれ程の影響があるかも人それぞれ違います。アルコール依存度は自分でも意外とわからないもののようです。正しい知識を身に付けて、楽しく美味しくお酒をいただきましょう!
アルコール依存症の症状
アルコールを繰り返し摂取することによってのみ、精神・身体安定が得られる症状。アルコールを自分の意志によって求める(薬物検索行動)のが特徴。
大切にしていた家族、仕事、自分の健康などよりも飲酒をはるかに優先させるような状態。
飲酒のコントロールができない、離脱症状がみられる、アルコールが自分の健康を害していることがわかっているのに止められない、などの症状がみられる。
アルコール依存症 診断ガイドライン
下記6症状のうち 3症状以上を過去12ヶ月間に繰り返し経験したか、3症状以上が同時に1ヶ月以上続いた。
- 飲酒したいという強烈な欲求、強迫感
- 飲酒のコントロールができない(典型は連続飲酒)
- 離脱症状(または、禁断症状)
- 酒に強くなり、大量に飲む
- 飲酒以外の娯楽や楽しみを無視し、飲酒や二日酔いから回復するために要する時間が長くなる
- 精神的 ・身体的問題 の原因が飲酒とわかっているにもかかわらず、飲酒を続ける
アルコール依存症の診断基準
厚生省まとめ
A群、B群のうちからそれぞれ1つ以上あてはまる場合、依存症と診断されます。
■A群:離脱症状(禁断症状)の出現
- お酒が切れると...
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- ひどく汗をかく
- 微熱など風邪のような症状が出る
- イライラする
- 不安になる
- 手足が震える
- 全身が震える
- 幻視や幻聴が現れる
■B群:飲酒行動の異常
- 【コントロール喪失】
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- 今日だけはやめておこうと思っても飲んでしまう
- 程々で切り上げようと思っても、つぶれるまで飲んでしまう
- 【負の強化への抵抗】
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- 身体や家庭や仕事に支障が出ているのに飲み続ける
- 【連続飲酒発作】
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- アルコールが体から抜けない状態が24時間以上続く
- 【山型飲酒サイクル】
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- 連続飲酒発作と飲めない時期をくりかえす
依存度チェッカーでアルコール依存度がわかります。
貴方は大丈夫ですか?
アルコール依存度チェッカー ![]()
アルコール依存症 真実と誤解
噂やイメージで捉えがちのアルコール依存症。質問に医学的にお答えしています。
アルコール依存症者は、意志が弱いので酒がやめられない?
違います。飲酒をコントロールできないのは、意志が弱いからではなく病気の症状です。また、酒が切れると離脱症状(禁断症状)が出てくるので、それがつらくて飲んでしまうのです。
だらしない性格の人が依存症になるのでは?
いいえ。医学的に「依存症になりやすい性格」はありません。ただし「依存症になりやすい体質」はあります。糖尿病になりやすい体質の人がいるのと同じ事。
依存症になりやすいのは、飲んでも赤くならず二日酔いしにくい(アセトアルデヒドの分解能力が高い)気持ちよい酔いが味わえる(脳の「アルコールへの感受性」が高い)人です。この体質は遺伝するので、家系に「大酒飲み」と言われる人がいる場合は、飲酒の習慣をつけないことで依存症の予防ができます。
悩みを解決すれば飲まなくなる?
はじめはストレス解消のために飲んでいたかもしれませんが、いったんアルコール依存症になってしまうと、つらいから飲んでいるのではなく、病気だから飲んでいるのです。
悩みを解決するより先に、病気としてしかるべき対応を。ただ飲酒を責めたり、「酒をやめる」と誓わせても効果は上がりません。
■肉体的酒を飲んでも顔が赤くならない人は、依存症にならない?
顔が赤くなるのは、体内に入ったアルコールが分解される過程でできる有害物質、アセトアルデヒドの作用です。
一般に「酒に強い」と言われる人は、このアセトアルデヒドを分解する酵素の働きが正常で、分解がスムーズなので、飲んでも顔に出ないのです。反対に「弱い」と言われる人は、酵素の働きが弱い、もしくは全く働かない人で、アセトアルデヒドが長時間体内に留まり、顔が赤くなるのです。
つまり、顔色が変わらない人は、たくさん飲んでも体調に異変がないため、気づかないうちに大量のアルコールを摂取してしまうことになり、かえって依存症になる危険性大なのです。
肝臓が悪くなければ、まだ依存症ではない?
たしかに、肝障害を併発しているアルコール依存症者は多いし、専門病棟の入院患者の80%に肝障害があったという報告もあるくらい。
でも、障害の出方には個人差があります。肝臓は悪くならずに、脳神経系に障害が出るタイプの人もいますので、いちがいには言えません。
■性別女性はアルコール依存症になりにくい?
病気と性別とは関係ありません。むしろ女性ホルモンなどの関係で、女性の方が酒の害を受けやすく、依存症になりやすいのです。
酒を習慣的に飲み始めてから依存症になるまでの平均年数が、男性は20年なのに比べて女性は10年未満と約半分(肝臓疾患も同様)という統計もあります。
■労働仕事をしているから、まだ依存症ではない?
アルコール依存症は進行性の病気です。飲み始め→精神依存に移行する初期→病的行動が始まる依存症中期→人生が破綻し始める依存症後期へと、徐々に進行します。
依存症中期からは軽い離脱症状が出て、飲酒のことで嘘をついたり、家庭内で問題が起き始めますが、たいていの人は必死に問題を隠して仕事をこなしています。仕事に明らかな支障が出て、家庭崩壊に至ったりするのは依存症後期です。早く治療を受ければ受けるほど、失うものは少なくてすみ、回復と社会復帰も容易です。ぜひ早期治療を!
■お酒の種類ビールだけしか飲んでいないから、依存症にはならない?
アルコール飲料の主成分は、エチルアルコールという依存性薬物。これによって起こるのがアルコール依存症です。問題なのは酒の種類ではなく、飲んだものの中に含まれているエチルアルコールの総量。アルコール度数が弱くても、たくさん飲めば同じです。
ビール大瓶1本、日本酒1合、ウィスキーのダブル1杯に含まれる純アルコール分量はほぼ同じ。
■やめられないアルコール依存症になったら、死ぬまで酒をやめられない?
コントロールを失う病気ですから、自己流でやめるのは無理です。けれど、治療・援助を受ければお酒をやめられます。専門の治療の場、回復を続けるための自助グループは、全国各地にあります。実際にたくさんの人が、回復し社会復帰しているのです。あきらめないで!
■完治病気が治れば、また飲めるようになる?
アルコール依存症は、糖尿病と同じような慢性病です。回復はあっても完全に治ることはなく、病気と上手につき合っていくことが大切。
飲酒のコントロールを失っているので、二度と普通の酒飲みには戻れず、少しでも飲んでしまえば逆戻りです。節酒は不可能、断酒が必要なのです。